1. コラム
  2. (高田宏臣寄稿)大宮氷川神社参道緑地における令和の環境再生への取り組みを開始
 

(高田宏臣寄稿)大宮氷川神社参道緑地における令和の環境再生への取り組みを開始

2025/07/06

(有機土木協会代表理事 高田宏臣のFacebookページより転載)

令和7年7月4日、大宮氷川神社参道緑地における令和の環境再生が厳かにスタートしました。
 大宮氷川神社の地は古代から、いのちの水の湧き出す要の地として守られ続けて数千年に及びます。
 そして、その後の時代の波にも流されることなく、市街地にあって日本最長の参道緑地を守ってきた奇跡の地。
 歴史上、各時代において、この参道を侵さず、後世に繋ぐためにどれほどの人が努力し、そしてバトンを繋いできたことか、今、そのバトンが 現代にわたり、そして、これを守るためにたくさんの人たちが心一つに結集しようとしている。
 きっと、こうした情熱の結集が古来、この地に繰り返されてきたことだろう。先人たちと心を一つにする瞬間。
 7月4日、起工式ののち、灼熱の中、カチコチとなった大地に鍬とツルハシを差し込む。
 この道具も行為も古代連綿と繋いてきた先人たちの営みと何一つ変わることがない。
 大地を起こす、その営みは古来何も変わることがない。
大宮氷川神社参道の杜の再生はこれから本格的に始まります。


全長2キロに及ぶ参道緑地が市街地にあってなお残ること、それ自体が奇跡

しかしながら、周囲の環境変化とともに木々は衰弱し、そして次世代の後継樹木の芽吹きも今はない

これを、次世代に続く杜の環境へと再生してゆくことが現代に生きる我々に課せられたこと

このプロジェクトの仕掛け人、鈴木圭介氏率いる株式会社soilの若衆と、高田造園のホープ、大介

次世代を開く若者たち、いい目してるな
大宮氷川神社権宮司さん。若き権宮司の熱き思いがなければ、今回の令和の再生は始まらなかったプロジェクトの安全と豊かな参道緑地の再生を祈念して

資源が完全循環する社会を目指す埼玉県内の産廃会社、石坂産業の担当者たちと

大量に必要になる石材は、石坂産業に持ち込まれた廃材を提供いただき、活かしてゆく

カチコチの大地の再生のために、枯れていった大木の根元を生かしてゆく

死して終わらず、死して再び次の生の礎となる。そうして生は未来につながる
切り株植樹後本日はここまで

場所は、参道の終点となる三の鳥居脇の緑地スペース

(作図:パッシブデザイン株式会社 冨田倫世)

青線が今回施工したエリアで、黄色が次回予定


計画的かつ、確実な再生のためには計画検討と効果測定が不可欠

今回そこに力点を置くことで、この技と視点が他地域でも生かされやすいものにしてゆくこと、各地域にとって大切な神社の環境を守り再生するその方法と道筋を示すこと、そのために、素晴らしいメンバーが力を結集して臨みます

皆様のご参加、ご協力を歓迎します